足音の話
足音の話です。
体験談です。
これは人から聞いた話である。
趣味でオカルト関連のことが好きで、周囲にもそういった人で集まっていたため、しばしば不可解な体験は聞いていた。
そのうちの一つが、この話だ。
この話をしていた相手から、こういうことがあったと聞いた話だ。
聞いた当時、短い話だったため140字ほどの話に書いた。けれども、よくあることかもしれないと言われたため、そうかもしれないと思ったうえ、短い話だったため、誰にも話すことや誰かに見せることもなかった。
当時短い話として書き起こしていたのが、次の画像にした話である。
(名前は、ツイッターのアカウントの名前です。)
聞いた話を書きなおしてみると、次のようになる。
冬の寒い日、目が覚めた。
真っ暗な状態で真夜中に起きるのは少し珍しいと、あたりを窺う。すると、何かの物音が聞こえていた。この音で目が覚めたのかと、横になったまま耳を澄ましてみた。
その音は小さくも、とーん、とーんと規則的に聞こえていて、どこか少し硬い音だった。イメージとしては、ホッピングでうまく跳ねている音、学校の廊下で上履きを履いてその場で飛び跳ねているといったものだ。どこかで縄跳びをしているのかと思ったが、夜に誰かが運動している音など聞こえたことがない。
真夜中に何をしているのだろうと思っていたが、クリスマスが近いこともあって、クリスマスプレゼントにはまずまずいいかもしれないと思った。(何がいいのか、わるいのかは分かりません。)
音はどうやら同じ建物の共用部分から聞こえているようだ。硬いコンクリートの上でジャンプをしたらこうした音が聞こえるかもしれない。
そうしているうちに、段々と音が消えていった。その音がどこかに行く音や、どこかの扉が開いた物音もしなかった。
クリスマスも過ぎて、年も明けてからも、その足音で何度か夜中に目を覚ましたが、そのときも足音らしい規則的な音以外は聞こえることはなかった。
そして、冬から季節が移り変わり、春になって寒さが薄れた頃になってから、その足音は聞こえなくなっているとのことだ。